「休職を伝えないで転職ってできるの?」
「休職を隠して転職活動したら問題はある?」
と悩んでいませんか?
こちらの記事を見て頂くと、
・休職を伝えない転職活動の仕方
・休職を隠すことは問題ない
ことがわかります。
実は私も半年休職し、復職できずに退職したのち転職活動を行いました。
結果として休職を隠して転職活動が成功しましたし、入社後も隠し通すことができています。
転職活動を行っていた当時はとにかく不安でいっぱいでした。
記事を読んでいただくことで、私と同じように悩んでいる方が、転職に対する不安を少しでも解消できたら良いなと思ってこの記事を書いています。
休職を伝えない転職活動の手順
それでは、休職を伝えないでどのように転職活動したか記載していきます。
・転職先の入社日に注意する
・休職したとわからないように気を付ける
以外は、基本的には普通の転職と同じです。
転職計画を立てる
休職がばれない為に転職計画は重要です。
なぜなら、転職先の入社時期によって休職がばれてしまう可能性があるから。
というのも、休職がばれずに、転職活動を終えても、入社後に提出する源泉徴収票によって休職がばれる可能性が極めて高いのです。
源泉徴収票には退職した会社の所得額(年収)が記載されます。
休職した場合は無給の状態が続くので、その年の源泉徴収票に記載される所得額が極端に低くなります。
そうなると転職先の会社は「もしかして会社を休んでいた時期がある?」と疑う為、休職がばれてしまう可能性が高いのです。
では、源泉徴収票で休職がばれないようにする為に、どうすれば良いかというと、転職先の入社時期を調整することが一番確実です。
一般的に転職先に提出するのは、転職先に入社した年の源泉徴収票がある場合のみ。
その為、休職した年と転職先に入社する年をずらせば、休職した年の源泉徴収票を提出しなくて済みます。
【例】2018年5月~10月休職、2018年10月末退職→2019年1月転職先に入社
休職した年は2018年、転職先に入社した年は2019年。
転職先にとって2018年の源泉徴収票は必要ないので、提出を求められません。
どうしても休職と同じ年に転職する必要がある場合や、詳しい内容はこちらの記事にも記載しています→転職先に提出する書類で休職がばれないように注意が必要なもの
履歴書、職務経歴書作成
転職計画ができたら、履歴書と職務経歴書を作成していきます。
企業から指定が無い限りパソコンで作成したものを印刷すればOKなので、ネットで無料テンプレートをダウンロードしました。
求人サイトで配布している無料テンプレートであれば、履歴書や職務経歴書の書き方まで載っています。
まずは自分なりに見本を見ながら作成し、後ほど人材紹介サービスに登録したあと添削してもらうのがおすすめです。
履歴書に「志望動機」を書く欄がある場合は、書類選考通過後に記載します。
履歴書、職務経歴書を記載するときに注意することは「休職した」と記載しないこと!
休職中の期間も在籍期間として数え、休職前の仕事を引き続き行っていたかのように記載します。
重要なのは「休職したことを書かない」というだけで、嘘を付くのはNGです。
詳しい履歴書、職務経歴書の書き方→履歴書・職務経歴書に休職歴は記載する?休職した人の書類の書き方
人材紹介サービス、求人サイト登録
履歴書や職務経歴書が大体書けたら、人材紹介サービスや求人サイトに登録していきます。
人材紹介サービスも求人サイトも、学歴や職歴を登録していきますので、最初に作成した履歴書、職務経歴書の内容をコピペすればOKです。
求人サイトは登録さえ終われば求人を検索して応募することができます。
私が登録した求人サイト
人材紹介サービスは登録後に面談があります。電話面談も可能なので、どちらか好きな方を選べます。
※2020年4月現在、コロナ対策の為、電話面談のみとなっている会社が多くなっています。
面談では、登録した学歴や職歴の内容、転職条件の希望など細かく聞かれていきます。
人材紹介会社は「この面談は企業の面接ではありません。建前ではなく本音で話してください。」的なことを言いますが、休職については絶対話してはいけません。
人材紹介会社に休職を知られた場合、休職を隠して転職活動ができなくなるからです。
人材紹介会社は転職者の休職を隠して紹介することができません。そんなことをしたら企業からの信用がなくなり、会社の経営に影響するからです。
私も実際に人材紹介会社に休職がばれて、休職したことを明かして転職活動した経験があります。
転職活動中に休職がばれて失敗した話〈失敗してもやり直し可能〉
人材紹介会社から「休職しましたか?」とはっきり聞くことはないはずなので、面談中の回答の仕方に気を付ければ大丈夫です。
特に気を付ける場面は2つあります。
・仕事の内容を1社ずつ詳しく説明する際
休職期間中も休職前と同じ仕事を継続していたように答えます。
5月はこの仕事内容で、6月は、、、7月は、、、とあまり細かく説明しすぎると自分の首を締めますので気を付けましょう。
・休職した会社の退職理由を話す際
ここが特に建前ではなく本音で話して欲しいと言われる場面です。
なぜなら、本当の退職理由を知ることで、紹介する仕事の条件が変わってくるからです。
しかし、休職したことは話さない方が良いですし、休職理由が体調不良の場合も言わない方が良いです。
企業に紹介する際に「実は前職を体調不良で退職していた」という話が企業に伝わる可能性が大いにあります。
「本当の退職理由は企業には言わない」という言葉は信じない方が身のためです。
残業やパワハラで体調を崩してしまったのであれば、「残業が多かったので」「上司のパワハラがひどくて」というだけ話すようにしましょう。
「休職した」「体調を崩した」という部分さえ話さなければ、後は本音で話して大丈夫です。
私が登録した人材紹介サービス
マイナビエージェント
※マイナビのプロモーションを含みます。
書類応募
求人サイトや人材紹介サービスに登録したら、早速求人を見てどんどん応募しましょう。
書類応募で重要なことは、しっかりと条件を見て応募することです。
転職後も再度休職することにならないように、条件設定を決めていきます。
例えば、多すぎる残業が原因で体調を崩し休職した場合は、「残業なし」、「残業10時間以内」、「残業20時間以内」といった検索条件を必ず付けて検索します。
残業を何時間まで許容できるかは人それぞれですが、少な目に見積もった方が安心です。
1次面接対策
書類選考が無事通ったら、1次面接の準備を始めます。
特に「志望動機」は企業それぞれに必要なので、会社のホームページや求人内容を見ながら志望動機を考えていきます。
志望動機は「御社の~~を魅力に感じた」ではなく、
「御社で私の○○の力をいかして貢献したい」「御社の~~という事業に挑戦したい」
といった、転職後何をしたいかを話すのがコツです。
退職理由を聞かれた時の対策もしておきましょう→休職してから転職活動。退職理由の考え方と具体例をご紹介。
また、面接後の質問も事前に考えておきます。
1次面接は直属の上司や同じ職場で働く人が面接官となることが多いです。職場の雰囲気や実際の仕事内容など、現場の人にしかわからない情報をゲットできる唯一の場面となります。
特に、休職した原因が職場の人間関係だった場合、面接中のリサーチが重要です。
自分に合う会社かどうか知る為に、気になることはどんどん質問することをおすすめします。
誠実な会社であればしっかりと質問に答えてくれますし、質問を沢山したからと言って不採用にすることもありません。
逆に、質問の回答を渋る、「あんなに質問するなんて働く気があるのか?」なんていう会社は自分とは合わない会社ですので、こちらから願い下げでOKです。
【質問例】
・働くことになる職場の男女比や年齢構成
「所属する部署は男性と女性どちらが多いですか?」「何歳くらいの方が多いですか?」
・実際働く現場、職場の雰囲気
「働くことになる職場はどのような雰囲気ですか?」「職場の雰囲気はどちらかというと和気あいあいとしている方ですか?それとも皆さん真面目に仕事をこなしているようなイメージですか?」
・上司や先輩について
「最初に仕事を教えて頂く方はどのような方ですか?」
・仕事の進め方やOJT(先輩社員から実務を通じて仕事を教えてもらう方法)について
「入社後会社のことや仕事の流れについてOJT等はありますか?」
・残業について
「所属するチームの残業時間はどれくらいですか?」※全社平均ではなく、所属する部署の残業を聞く点が重要!
最終面接対策
無事1次選考を通過したら次が最終選考という会社がほとんどだと思います。
最終選考に向けての準備としては、1次選考を受けた上で志望動機や自己PRをさらに磨いていきます。
1次選考の内容を入れつつ話をすることで志望度が高いことをアピールできます。
面接後の質問については、1次選考でするような現場についての質問はしないように注意しましょう。
なぜなら、最終選考の面接官は権限のある役員であることがほとんどで、現場のことはよくわからない、という人も多いからです。
現場にしかわからないような質問をすることで「なぜ最終選考でこんな質問をするんだ?」と印象が悪くなり、不採用となる可能性もあります。
会社全体のことを見ている役員に対しては、会社全体に関すること、事業計画について質問するようにしましょう。
【質問例】
・会社の今後の展開について
「○○という事業について、今後は~~の領域にも業務を広げる可能性はありますか?」
・事業計画について
「1次選考で○○という事業について力を入れていることを伺いましたが、今年度中に達成を目指していること等ありましたら教えていただきたいです」
☆1次選考で聞きそびれてしまったことをどうしても質問したい場合は
「本当は1次選考で聞くべき質問だったのですが」
「1次選考の内容を振り返ってどうしても気になった点がありまして」
と前置きをしつつ、もし可能だったら教えてください。と申し訳なさそうに聞くことで、そこまで印象は悪くならないはずです。
誠実な会社であれば、役員が答えられなかったとしても、わかる社員に確認してくれることもあります。
企業口コミ調査
私の場合は1次選考に通った時点で企業の口コミをチェックしました。
口コミをチェックする為に使ったのは4つのサイトです。
・転職会議
口コミはネガティブな内容が多く、偏った考えのコメントもあるのですが、いくつも口コミを見ているとなんとなく傾向が見えてきます。
・多くの口コミで「残業が多い」というコメントがある
・「パワハラをする上司がいる」といった内容のコメントが3つもある
といった具合に、いくつかの口コミで共通している内容については信じるようにしていました。
さらに、
・給料は上がらないが、人は良い
・残業が多く、責任の重い仕事が多いが、給与は高い為やりがいがある
・採用されやすいが、その分辞めていく人が多い
のように、良い点と悪い点とどちらも書いている場合は信ぴょう性の高いコメントとして見ていました。
ネガティブな内容ばかりの口コミは、怒りに任せてコメントを書いている可能性が高く、冷静に企業を見れていないと考えたからです。
そして、口コミを見た上で、ネガティブな内容が自分の許容範囲かどうかを判断します。
私の場合は、残業が少なく、職場の雰囲気が良い会社を探していた為、
・残業が多い
・仕事を教えようとする雰囲気がない
・職場はいつもピリピリとしている
といった口コミが多い場合は自分には合わないと判断し、最終選考を受ける前に辞退しました。
逆に、
・給与が上がらない
・トップダウンで急に方針が変わることが多い
といった口コミは、自分が我慢できる許容範囲だと判断しました。
全てが理想通りの完璧な会社はありません。自分で「これだけは譲れない」、「これは妥協できる」という範囲を決めて、参考程度に口コミを見ることをおすすめします。
内定後
無事内定をもらっても、まだ安心はできません。
内定後に休職がばれて内定取り消しになる、といった状況にならないように、提出書類や自身の発言には気を付けていきましょう。
休職したことは隠してもばれる?転職活動でばれない方法をご紹介
休職を伝えず転職活動しても問題ない!
休職を伝えないで転職活動する方法をご紹介しましたが、そもそも休職を隠して転職活動するのは問題ないか心配ですよね。
私も事実を隠して転職することが罪になるんじゃないか、訴えられたらどうしよう…と不安で、ネットで色々情報を検索しました。
その時に良く見ていたのが弁護士ドットコムのサイトです。
ユーザーの質問に弁護士が法的な観点で回答してくれるので、かなり信用できる情報だと思います。
休職に関する弁護士ドットコムの質疑応答、記事をご紹介していきます。
休職歴を伝える義務はない
転職において学歴や職歴を伝える為の履歴書には、法律的な定めがありません。
その為、「履歴書に事実を全て書かなければならない」「事実を全て伝えなければならない」といった決まりもなく、「休職したことを伝えない」というだけで罪になることはありません。
『履歴書』という書類については、なんら法律上の定めはありません。記載内容などについても、規定はありませんので、法律上『記載しなければならない事実』というものは存在しません。また、会社に入社するにあたって、採用希望者が事前に自発的に告知しなければならない事実、というものも、法律上も判例上も特に存在しません。
したがって、特定の事実を書かないことが、なんらかの法律違反・義務違反となることは原則としてないといえます
さらに、「休職を黙っていた」だけであれば、もし休職がばれて解雇を言い渡されても撤回できる可能性すらあります。
もし、休職の事実や理由を伝えないで転職した場合、その後にその事実が判明した場合は、なにかペナルティがあるでしょうか?
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そのような事実の有無を聞かれたにもかかわらず黙っていたり虚偽の申告をした場合には、転職先から懲戒処分を受ける可能性はあるでしょう。また、聞かれなかったために黙っていた場合でも、判明後一方的に懲戒してくる可能性もあるかと思われます。
もっとも、後者の場合は懲戒自体が不当である可能性が高いかと思われます。また、懲戒が認められる場合であっても、その懲戒が、懲戒に係る労働者の行為の性質及び態様その他の事情に照らして、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、労働契約法15条により無効となります。(懲戒)
第十五条 使用者が労働者を懲戒することができる場合において、当該懲戒が、当該懲戒に係る労働者の行為の性質及び態様その他の事情に照らして、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、当該懲戒は、無効とする。
「休職したことを隠していた」という事実に対して
『客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合』
とはどんな状況かというと、
・毎日問題なく出勤していて、休職をしていたような素振りは一切ない。
・周りともコミュニケーションをしっかり取り、積極的に仕事に向き合っている。
・自分で考えて行動することができており、指示がなくても自分がやるべき行動を取れている。
といった、採用する際に企業が期待する行動がとれている、ということです。
休職を隠していたとしても、会社での行動が全く問題ない場合は、解雇される理由にはなりません。
会社でしっかりと実績を残していれば「休職がばれて解雇されたらどうしよう…」と日々不安に思うこともなくなりますね!
嘘を付くのはNG!聞かれてしまったら正直に。
事実を伝えないことは問題ありませんが、嘘を付くことは問題です。
・「休職しましたか?」と聞かれたのに対し「していない」と嘘を付く。
・休職期間中をごまかす為に、やっていもいない業務を職歴に記載する。
といった虚偽をすることは、解雇される理由になります。
履歴書に虚偽の事実を書くことはいけません。例えば大学を中退してしまったのに卒業したと記載したり、入社したことのない企業名を記載したりすれば、虚偽が発覚した場合には解雇等の懲戒処分の対象になることはあり得ます。
もし、聞かれてしまった場合は、正直に休職していたことを答えましょう。
選考中に休職がばれたことで、その企業は不採用となってしまうかもしれませんが、全く問題ありません。
求人募集をしている企業は他にもたくさんあります。
休職がばれた企業は諦めてしまって、他の企業に応募する方が気が紛れるのでおすすめです。
まとめ
休職したことを伝えずに転職する方法、休職を黙っていても全く問題がない理由についてご紹介しました。
休職がばれないようにするには、転職時期を調整することと、うっかり話してしまわないよう気を付ける必要があります。
しかしそれ以外は一般的な転職と全く同じです。しっかりと自分の実績をアピールしていきましょう。
法律の観点からも「休職したと言わないこと」は全く問題ありません。
安心して転職活動に集中していきたいですね!
休職したとしても転職はできます。
私も転職活動をしていた当時はとにかく不安で、ネットで色々な情報を調べては安心し、また不安が出てきては調べ…の繰り返しでした。
同じように不安を感じている方、悩んでいる方にとって少しでも参考となる記事になったら嬉しいです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
記事内でご紹介した参考記事
履歴書・職務経歴書に休職歴は記載する?休職した人の書類の書き方
転職活動中に休職がばれて失敗した話〈失敗してもやり直し可能〉
休職したことは隠してもばれる?転職活動でばれない方法をご紹介