「仕事が原因で体調が悪い…休職と退職どちらがいいの?」
「休職して転職することになった場合にメリットやデメリットはあるの?」
と悩んでいませんか?
こちらの記事でご紹介するチェック項目を見て頂くと、自分には休職と退職どちらが合っているかわかるようになっています。
私も仕事が原因で体調を崩し、半年休職しました。
その後復職できなかった為、退職し、転職活動を行っています。
転職活動中に「休職」と「退職」どちらが良かったんだろうか…。と悩むことが多く、今でも何が正解だったか考えることがあります。
こちらの記事では
・休職か退職かどちらが合っているかのチェック項目
・休職して転職する場合のメリットデメリット
をご紹介します。
「休職」するか「退職」するか、正解はありません。
私の経験をお伝えすることで、同じように悩んでいる方に少しでもヒントをお伝えできれば良いなと思ってこの記事を作成しています。
「休職」or「退職」のチェック項目
・まずは休職して、復職できなかったら転職を目指す方法
・休職はせずに退職して転職を目指す方法
どちらが合っているか知る為のチェック項目を作成しました。
①3か月以上生活できる貯金がある
②職場環境が変われば体調が改善する可能性が高い(適応障害など)
③休職しても今の職場に復職できる気がしない
④今の職場に未練がない
⑤休職したことを隠し通せる自信がない
5つの中で①と②にチェックが付いて、さらに③~⑤で1つ以上チェックが付いた方は休職せずに退職する方が合っていると考えられます。
逆に、①と②にチェックが付かない方は、すぐに退職するのはおすすめできません。
①3か月以上生活できる貯金があるにチェックの付かない方
転職活動期間は大体3か月で終わらせるのが一般的です。
その期間生活ができる貯金を確保しておく必要があります。
失業保険も申請してから受け取れるまで3か月かかるので、3か月以上生活できる貯金が必要です。
②職場環境が変われば体調が改善する可能性が高い(適応障害など)にチェックの付かない方
今の会社を退職して転職したとしても、転職先でさらに症状が悪化する可能性があります。
環境が変わるだけでは体調が改善しない症状の場合、しっかり通院して休むことが必要です。その為に休職制度があります。是非活用してください。
※チェック項目は、参考程度にご利用ください。
休職するメリット
チェック項目の①と②にチェックが付かなかった方、チェックは付いたけど、まだ退職には踏み切れない、という方向けに休職するメリットをご紹介します。
しっかり休んで体調を回復できる
休職期間中の最も大事な目的は休んで体調を回復させることです。
仕事をしたままでは体調が治らない人に休みを取ってもらい、体調を回復させて仕事に復帰してもらう為に休職制度があります。
しっかりと休養しなければならない状況ですぐに転職してしまうと、転職先で症状が悪化する、という最悪の事態になりかねません。
転職してすぐに症状が悪化した場合、有給もなく、休職制度も対象外の為、仕事を辞めるしかなくなります。
こうした状況を避ける為にも、療養しなければ治らない症状の場合は休職してしっかりと体調を回復させることをおすすめします。
傷病手当がもらえる
病院で診断書を作成してもらうと、傷病手当に申し込むことができます。
傷病手当は給与の3分の2程もらえるので、贅沢はできませんが生活することはできるはずです。
条件はありますが、一度傷病手当をもらうと、退職後も継続して傷病手当を受け取れます。
休職期間中に復職できるまで回復できず退職してしまった場合も傷病手当が受け取れる可能性があります。
生活できるお金がなければ安心して休養することもできませんので、とてもありがたい制度です。
復職もできる
仕事が原因で体調を崩した場合、なかなか復職については考えられないかもしれません。
しかし、会社によっては部署を変えたり、勤務条件を変えた状態での復職を提案してくれる場合もあり、慣れた場所で再度働くことも可能です。
ちなみに、企業としては復職前提で休職に入るという認識なので、「体調が回復すれば復職したいと思っている」ととりあえず話を合わせておく方が良いと思います。
転職準備ができる
大前提として、休職期間中は仕事のことは何も考えず休むことが大事!ですが、少し余裕が出てきたら転職の準備を始めることもできます。
求人サイトに登録したり、人材紹介会社に登録するのも良いですし、求人サイトを見ながら、次はどんな条件でどんな仕事に就くかイメージを固めていくことも重要です。
転職先で再度休職する、といったことが起こらないように準備がとても大事になってきます。
休職のデメリット
続いて、休職のデメリットについてです。
仕事を休んで療養することだけを考えるとデメリットはありませんが、転職する、復職するとなるとデメリットが発生します。
休職したことがわかると転職で選考通過しにくい
転職する際の最も大きなデメリットは、選考通過しにくくなってしまうことです。
企業は会社に長く貢献してくれる人材を欲しており、すぐに退職したり、休職しそうなリスクのある人の採用を避けます。
その為、一度休職した実績のある人は転職後も休職する可能性が高いとして採用を見送る傾向にあるのです。
休職経験がある、というだけで不採用になるケースも多く、休職経験がない人と比べるとかなり不利な状況になります。
参考記事:休職したら転職では不利になる?〈不利になる理由とならない方法〉
残念なことに、本人が「完治した」と主張しただけでは、企業側が納得することも少ないです。
私も実際休職を明かして転職活動した時期がありますが、全く書類選考に通らなくなりました。→転職活動中に休職がばれて失敗した話〈失敗してもやり直し可能〉
そこで必要となってくるのが「休職を隠して転職活動を行う」こと。
転職活動中~入社後も隠し通すことができれば、不利になることもなく転職できます。
休職したことは隠してもばれる?転職活動でばれない方法をご紹介
休職を隠し通すのはそこそこ面倒
休職の最大のデメリットである「選考に通りにくくなる」という点は、休職を隠すことで解消できるとお伝えしました。
しかし、休職を隠し通すのがそこそこ面倒ではあります。
面接中ただでさえ緊張している中で、休職に関わる話をしないように気を付けなければいけません。
また、休職を隠すことは問題ないものの、嘘を付いてしまうのは問題です。
休職しましたか?と聞かれてしまったら、正直に答えるしかないですし、休職を隠そうとして嘘を付かないよう気を付ける必要があります。
企業に提出する書類でばれないように転職時期を考える必要もある為、何かと面倒事が多いです。
休職せずに退職するメリットとデメリット
休職せずに退職するメリットとデメリットは、休職するメリットとデメリットと真逆になります。
休職せず退職するメリット
休職歴が付かないので、転職の時に不利になりません。
これが最大にして唯一のメリットです。
休職を隠すにしても、結構面倒だったりするので、何も気にせず転職活動できるメリットは大きいです。
休職せず退職するデメリット
退職してすぐ受けられる手当がないので、金銭面での不安が大きい点がデメリットです。
休養期間なく転職活動を始める必要があります。
数か月生活できる貯金があったとしても、転職には短くて1~2か月時間が必要です。あまりのんびりはしていられません。
失業手当も退職後すぐ申請したとしても受け取れるのは3か月後となります。ご注意ください。
また、焦って転職活動を行っても、転職先で体調が悪化して会社に行けなくなってしまう可能性も捨てきれません。
転職してすぐは休職の対象外であることがほとんどなので、せっかく転職した会社も辞めなければならない状況となる可能性があります。
まとめ
体調を崩してしまった場合に休職するか、退職するか。それぞれのメリットデメリットについてご紹介しました。
休職の最大のメリットは金銭面の保障がある中で休養できることです。
しかしその代わり、「休職した」という実績が付きます。
休職せず退職する場合はその逆です。
「休職した」という実績が付かない代わりに、金銭面の保障がありません。
正直、どちらが正解かは私もわかりません。
しかし、行動を起こす前に「休職したらどうなるか?」「休職せず退職したらどうなるか?」を考えるだけで違うと思うのです。
私自身は休職した当時「休職せずに退職する」という選択肢が頭にありませんでした。
休職したという実績を持って転職活動に臨んだ時、初めて「休職しなければ良かったかもしれない」と思ったのです。
休職して十分休養を取れたからこそ、転職先で何も問題なく仕事ができたのかもしれません。
でも、休職しなくても転職して職場が自分に合うものに変わっただけで症状は回復していたかもしれません。
休職して、休職を隠して転職し、結果として現在は元気に過ごせているので、私にとっては正解だったのかな、と思うようにしています。
休職、休職せずに退職、どちらも大きなメリットと大きなデメリットがあります。
一度両方の選択肢について考えてみてから決めるのでも遅くはないはずです。
この記事が私と同じように悩んでいる方の参考に少しでもなったら嬉しいです。
記事内でご紹介した参考記事
休職したら転職では不利になる?〈不利になる理由とならない方法〉